親に反対されたら、カラダを売ってでも大学に進学しますか?〈復刻版〉

私の知り合いのホシ(仮名)という名前の女子大生は、かなり過酷な学生生活を送っている。

 

彼女の家は、両親とも元気で働いているが、典型的な低学歴の世界観の中にあった。ホシは漠然と高校を卒業したら就職するのだろうなと思いながら、高校は地元の商業高校に進学した。

 

しかし、ホシは、高校3年になると、大学進学を考えるようになった。大学進学の希望を両親に伝えると、両親は大反対した。

 

娘が大学進学することに反対する理由は、よく云われる様に

 

1.高い授業料を払って大学で勉強する事に価値を見いだせない。
2.大学生活を支えるお金がない。

 

と云うものであった。

 

ホシは、将来就きたい職業を中学校の英語の教諭と定め、その為には、大卒の学歴が必要であるとして、両親の説得を行ぃ、大学を受験する事ができた。

 

そして、公募推薦枠ではあるが、中学校の英語の教員免許が取れる大学に合格を果たした。

 

しかし、合格発表に対する両親の対応は、ホシを絶望に追いやるものであった。

 

それは、『大学受験に失敗すれば、大学進学を諦めて就職するだろうと思ったから大学受験だけは許可したものであり、商業高校出身者が中学校の先生になるなど夢のまた夢の話である。

 

中学校の先生になれなかった場合は、4年間の学費をドブに捨てる様なものであるから、大学の学費は一切出す気がない。また、奨学金破産がテレビでも問題になっている位なので、奨学金を借りる事もダメだ。』

 

この両親の発言に対して、ホシは『高校卒業まで思い切りアルバイトして、大学1年目の授業料は自腹で支払うし、その後もアルバイトで自分の生活費と学費をバイトで稼ぐから家には金銭的な迷惑をかけないから、大学進学を認めてほしい。』という条件で、なんとか両親を納得させた。

 

大学入学までに必要な入学金+授業料は130万円、
大学入学後は生活費+授業料で年間150万円
それ以外に海外への語学研修費50万円

 

これらの費用を捻出するため、高校3年の12月からホシは非合法なJKビジネスに手を染め、1回3万円で客を取り、大学入学に必要なお金を稼ぎ出した。(卒業月の3月は『キス病』に罹患してしまい、高熱と喉の腫れのためにほとんど出勤出来なかった。)

 

大学入学後は合法店に移り、ミナミ(仮名)という源氏名のデリヘル嬢として手取りが1回1万円〜1.5万円で客を取り大学生活を維持している。

 

現在のホシの悩みは、両親と一緒に暮らす実家から大学までの通学時間が片道2時間位かかることと、教職課程の授業で出される課題が沢山あることから、デリヘルのバイトに割ける時間が少なすぎ、思惑通りに収入が得られない事だ。

 

また、カラダが中々デリヘル向きに変化せず、連続して勤務すると、膣内が腫れてしまいやすく、夏休みや冬休みになっても、やみくもにデリヘルのバイトを増やすことができない。

 

また、大学生活そのものに対して、両親の理解や応援が無い事も、精神的なダメージを生じさせている。

 

ホシに対する最大の理解者は高校3年の時の担任のサチ(仮名)先生であり、高校時代のアルバイトの件では一緒に泣いてくれ、高校卒業時には高額な英会話の教材をホシにプレゼントしてくれた。サチ先生は今年3月で定年退職になったが、今でもホシの心の支えになっている。

 

ホシは、所謂受験勉強をした経験も無く、大学では、周りの友達と比べて、学力や素養がかなり低い事も自覚し始めており、将来に対する不安も大きなものとなっている。

 

実際、大学に入ってから英検2級の試験を受けたが全く歯が立たなかった。

 

ホシは、現在大学2年生であり、これから更なる多くのハードルを乗り越えて、大学卒業後、高学歴の世界に移動できるかどうかすら不明である。

 

このケースはレアケースかもしれないが、低学歴の世界から高学歴の世界へ移動しようとするには、あまりにも大きな代償が必要であり、成功確率も低い。

 

ホシの家は、決して貧困ではない。両親とも健康で働いており、決して広いとは言えないが2階にはホシの個室もある庭付き一戸建ての家に住み、自家用車も保有している。

 

また、ホシのために50万円以上掛かる歯科矯正の治療も受けさせている。さらに、ホシに高額な全身脱毛を受けさせる等、ホシの美容に対しては、寛容にお金を使っている。

 

また、ホシの兄弟は4歳年下の高校1年生の弟が一人いるだけであり、両親が子育てにかかる費用はそれほど高くは無い。

 

ホシの家は、大きな工場のそばにあり、また、父親もホワイトカラーでは無い事から、ホワイトカラーが珍しく、
スーツを着たホワイトカラーに強い憧れを持っており、自分もその一員に成りたいという強い意志により、大学に進学する事は、その夢に近づく第一歩であった。

 

ホシの場合は、両親が大学に価値を認めていないのに、両親の反対を押し切って大学進学するために、女子大生がデリヘル嬢としてバイトをするという、あまりマスコミで語られて来なかった事例である。

 

本稿は、身元発覚防止のため、一部の記述にフィクションが含まれています。

(2017年4月)

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写真は本文と関係ありません。